唐突に

今日の入浴中に考えたシチュエーションなう。
いやシチュエーションっていうかちょっとしたなんか((





そうだ、丘に行こう。
久しぶりに、あの月の見える丘へ。
俺は急いで靴を履くと、鍵も掛けずに
家を飛び出した。
30分程歩くと、目的地にたどり着いた。
空を見上げると、満天の星に大きな満月が浮かんでいた。
俺は柔らかな草の上に寝転がり、しばらくの間空を眺めていた。
綺麗な空を眺めていたらうっかり忘れそうになっていた。
そうだ、俺が此処に来た理由…。
それはサキとのケジメをつけるためだ。
でも、今此処で決めたとしてもきっと俺は実行しないだろう。
だから、俺は誓う。
俺は、俺は――…
『この満月に誓う』
(!?)俺が言うと同時に聴こえた声…それは、俺がよく知っていて、
俺が一番嫌いな声だ。
「…臨也さん」
振り向くと、臨也はいつもと同じ黒いファーコートのポケットに手を突っ込み、
あの時と同じ…黒い笑みを浮かべて立っていた。